読広クロスコム

X-Talk

社員インタビュー

急がず、
揺るがず、
価値をつくる
林 聖二
第3プロモーション部
プロデューサー
食品卸広告主とともにDX化、
店頭メディア開発を幅広く担当。
高校の文化祭で学んだ広告のしくみ
林さんはどんな学生時代を過ごしたんですか?

林:中高一貫の男子校に入って、中学のときはめちゃくちゃ遊んで、勉強は怠けていました。一学年360人のうち、成績が358番だったこともあります。それでも高校には行けたんですが、さすがに何かやらなきゃなと思って生徒会長に立候補。超ぎりぎりの信任票を得て生徒会長になりました。立候補した理由は、文化祭の運営をやってみたいと思ったからです。うちの高校では文化祭の予算が1,000万円くらいあって、その使い方を差配できるのは生徒会長だけ。僕の代は、各クラスに20万円ずつ現金を支給し、立派なステージをつくり、ゴミ処理代も予算から捻出しました。足りない分は文化祭のパンフレット内に枠を設けて予備校などの情報を掲載し、広告収入を得て補てんしました。一応進学校だったので、学生や親にパンフレットを配るほど、広告主にとっては価値が上がります。そんな広告のしくみを学ぶきっかけにもなりました。

なるほど、林さんの仕事の原点はそこにあったんですね。それで就職先として広告業界を目指したんですか?

林:大学卒業後は飲食系の会社に入社し、コラボカフェの企画を立てたり、アルコール飲料のイベントに企業を誘致したりする仕事を主にしていました。でも「自分たちの持っている広告スペースを提供して収入を得る」という意味では同じことをやってきたので、次のステップに進むなら、より幅広い商材に携わることができる〝広告会社〟かなと、読広クロスコムに転職しました。

クライアントへの提案は、
とにかく〝ロジカル〟に
普段、仕事で心がけていることはなんですか?

林:どんなクライアントさんを担当しようと、基本は依頼主の〝課題〟に向き合い続けることが広告会社のスタンスだと思っています。たとえば、あるお茶メーカーさんの新商品の売上が頭打ちになっているとして、課題は商品そのものや広告の打ち方ではなく、卸売業社や小売店にあるのかもしれないし、問屋から小売店までの物流配送になんらかの問題が隠れているのかもしれない。「お茶がエンドユーザーに届いていない」という事象に対して、課題解決の肝になるのは、「どの段階でつまづいているのかを見極めることだ」と、いつも意識して考えるようにしています。

それをどういう形で提案するんですか?
工夫しているポイントは?

林:僕は、ロジカルに提案することを徹底しています。課題が明確になったとしても、解決方法は一つではなく、Aの手法、Bの手法、C、D・・・・・・というようにいくつも挙げることができます。しかし、予算には上限があり、最終的に選べるのはおそらく一つ。なので、3つぐらいの手法を提示したうえで、A案がおすすめだとしたら「なぜAが一番いいのか」を論理的に落とし込み、相手が納得するまで説明します。
その説得材料になるのが、〝消去法〟です。僕が日頃やっているのは、自分のなかでまず20個ぐらい案を出して、そのうち17個をつぶすんです。一つ一つ、ていねいに手法の穴を見つけ、やらない理由をはっきりさせる。そこにものすごく時間をかけます。それをひたすら繰り返して3つまで絞り込み、さらに一番おすすめの案を決めるので、自信を持って提案できます。裏を返せば、自分に自信がないんですよ。見た目の印象か、まわりからはよく「林くんはポジティブだ」「前向きだ」と言われますが、実はめちゃめちゃネガティブで自己否定型なんです(笑)。

でもそれが、林さんの仕事の流儀なんですね。林さんのプレゼンをぜひ間近で聞いてみたいです!
仕事のスピードで
勝敗が決まるわけではない
ほかにも仕事で大切にしていることはありますか?

林:スピードの速さが重要だとは思っていないことかな。

また意外な答えです!
どういうことですか?

林:たとえばデートで食事に行ったとして、前菜からデザートまで決まっているお任せコースを最初に頼んだら、時間もかからず楽かもしれない。でも、メインディッシュのあとに、「デザートはやっぱり饅頭がよかった」と思うこともあるでしょう。初めてのレストランだと量や調理方法もよくわからないから、前菜を食べた感じでメインを決めたいと思うかもしれない。これって、広告制作も同じだと僕は思っているんです。
前菜はAかBか、スープは3種類の中から、メインは肉か魚かと、順番にステップを踏みながら、そのクライアントさんにとって最適なメニューをご自身で選んでいただく。お任せコースより時間はかかりますが、結果的にこちらのほうがより納得性は高いと思いませんか?

たしかにその通りですね。
ただ、それってクライアントさんにもよりますよね? 時間をかけないお任せコースが好きなお客様の場合はどうするんですか?

林:一発勝負の場合は、メインディッシュを最高のものに仕上げます。お客様の課題を解決するためには、ここが一番重要だ! というところをとことん磨き上げ、それをロジカルに説明する。説明はどんなときも大事だと思います。要は、直感やフィーリングでは絶対に提案しない。さらに、最後の最後まで、「このメインで本当に大丈夫か?」と自分に問い続けます。僕は、その悩んだ過程(思考の流れ)も企画書に書くことが多いんですが、情熱ではなく論理で説くと〝YES〟をいただきやすいと感じています。

世の中にポジティブな影響を与える
仕事をしたい
ところで、休日はどのように過ごしていますか?

林:趣味の話をすると、絵と音楽とジーンズが好きです。音楽に関して、僕は楽器をやっているわけではないんですが、楽譜を見ながらコード進行やリズムのしくみを探っていくと、その曲の構造が浮かび上がってくるんです。つまり〝分析〟が好きなんだと思います。ジーンズもAとBで洗い方とかはき方を変えて、それぞれの経年変化によってどっちが自分の好みになっていくのか、〝検証〟するのが好き。そういうことに没頭できるのが休日の楽しみかな。結局、ロジカルに考えるのが好きという意味では、仕事も趣味も共通している気がします。

たしかにそうですね(笑)。
最後に、今後の目標について聞かせてください。

林:まず、個人的にこの会社がいいと思うのは、総合広告代理店のグループ会社だから。金額の規模が大きいとその分やれることも大きくなるし、それがここで働く魅力であり、やりがいだと思います。そのうえで、今後は自分が扱える領域をもっと増やしていきたい。なぜなら、プロモーションの枠を超え、本社で扱うメディアやマーケティング戦略まで部分的にでも関わることができれば、使える金額が増える可能性があるからです。そうなれば社会的インパクトの大きい仕事ができるようになり、世の中に何かしらポジティブな影響を与えることができるかもしれない。最終的には、社会貢献につながれば一番いいと思っています。そのためにも、これからも変わらず、真っ直ぐ仕事をしていきます。

大きな目標と決意表明、ありがとうございました!